仕事の合間、一瞬のすきをついて、国立国際美術館にデュシャン展をみにいく。
美術館の建築は、ちょっとルーブルっぽい感じがした。
鑑賞だけじゃなくて、観光っぽい非日常の贅沢さが演出されている空間。
人が結構来ていて、いっぱい宣伝すれば集まるもんだなぁと関心する。
でも、一番見たかった「大ガラス」と「遺作」は両方ともホンモンじゃなかった。そりゃそうか・・。
「大ガラス」はデュシャンがレプリカを許した最後のバージョンという「東京版」ってやつが置いてあって、
遠くからみた瞬間にデュデャンが作ってないって分かった。
作品からデュシャンのオーラが全然出ていない気がして、これがクオリアかしら?とか適当に思いながら
うすっぺらい作品の表面をみてた。
作品自体よりも、その周りに置かれていた構想ノートのほうがかなりオーラを発していたように思う。
設計図があっても、出来上がるのはまた違う?
で、「遺作」のほうは、なんと立体ホログラムで作られていた。
白い壁に扉の絵がプロジェクションされていて、その壁に穴が2つ空いている。
穴をのぞくと立体ホログラムで作品が再現されているという仕組み。
一人一人覗かなければいけないので、10分ぐらい並んで待たなければいけなかった。
で、やっと自分の順番が回ってきてニセモノのホログラムを見せられる感じは
なんかちょっとはずかしめられた感じでニヤッっとしてしまう。
覗いた人は皆、色んな意味でニヤニヤしていた。
壁にプロジェクションされた扉の絵の薄っぺらさ加減も、かなり渋かった。
このホログラムによる復元は誰が作ったかしらんけど、それはそれで良かったかもしれない。
デュシャンに呼応した色んな作家の作品も展示されていて、それも結構おもしろかった。
20世紀の美術遊園地って感じがちょっとした。
・・とか。思い出ですな。
コメントする