薄暗い旅行会社の奥に案内された僕。
しばらくして、ボスみたいな奴が出てきた。
妙に威厳がある。
例えて言うなら、みのもんたとロバート・デニーロを
足して2で割ったような感じ。
服装はデビット・リンチの映画に出てくる
田舎のポリスマン(私服警官)のような感じ。
わかるだろうか?わかりにくいかも。
とにかく、こいつは役者として成功しそうだなぁとか
どうでもよいことを考えながらツアー交渉。
僕の目的は撮影で、一つ一つの場所を
ゆっくり回りたいんだと伝える。
すると、みのさんは、ミニバスを半日
僕一人のためにチャーターしてくれるという。
それはいいかも。と思う。
もともと目的の村に着いたら、
旅行会社に行くかタクシーと直接交渉して、
同じように僕専用の車を
チャーターしようと思っていたからだ。
目的が一致した気がしたので、乗り気になって値段交渉。
まあこんなもんか、という値段(5000円ぐらい?)になったところで
オーケーして、昼ご飯をいただく。
昼ご飯はその旅行会社のスタッフの人達8人ぐらいに囲まれて
まかない飯をいっしょに食べた。
村の青年会の寄り合いみたいな雰囲気で、ちょっと地元を思い出す。
飯はめちゃくちゃうまかった。
エキメッキ(トルコのパン)も焼きたてで、その他おかずの味もバランスも抜群。
やっと気分を落ち着かせることが出来た。
食事が終わり、ひげづらの運転手と一緒にツアーに出掛ける。
みのさんは別れ際に日本語で「さらばじゃ」と言った。
(みのさんは少し日本語を話す)
その言葉が妙に意味ありげに聞こえて不安になるが
あまり深く考えないようにした。
つづく
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